消えた赤線放浪記 3

失われつつある旧赤線地帯や線後(売防法以後)の風俗街、花街について研究します

遊廓・赤線に関わっていた人々は、遊客も含めて全国各地に大勢いたわけですが、その事実が時が経つにつれて忘れられ、伝えられず、あるいは意図的に隠されていったことは非常に残念です

旧赤線地帯研究の第一人者・木村聡さんも、自分の父や伯父が広島県三原市の糸崎遊廓内で豆腐屋を営む祖母の家で育っていたことを、赤線の本を出版した後で打ち明けられたそうです

「人をひきつけるために細工を凝らした街は、建物が旅館やアパートに用途を変えても、不思議な引力を失っていなかった。これが赤線なのか、と衝撃を受け、資料、書籍を集め始めた。ところが、全国におよそ千以上あったと推定される街の記録を体系的に記した資料は一つもない。働いた女性をはじめ、ある人々にとってはつらい、忘れ去りたい土地であることを思えば当然だ。だが、私は誰かが真剣に記録を残さなければならないと思った。賛否の議論は脇において、存在したものを後世に伝える使命を感じた。」(木村聡「赤線跡に渦巻く引力」『日本経済新聞』平成20年3月21日掲載 より)

このブログでは遊廓・赤線のような公許の地域、私娼街・青線などの集娼地域、線後(売防法以後)の風俗街、更に花街をも研究対象とします
なお、研究の進展による改訂は適時実施していくこととします

プロフィール
id:kieta3
ブログ投稿数
19 記事
ブログ投稿日数
18 日
読者